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米中貿易戦争が激化してきました
第一段階として両国は3300億円規模の報復関税を
掛け合いました
その後 5月の交渉では制裁回避の様相を呈し
中国ZTEも罰金で済むなど収まりかけたようにも
見えましたが ここで米側の301条による報復関税が
一気に炸裂しました/大和タケル
米国 中国へ500億ドルの制裁関税実施
トランプ米大統領は通商法301条に基づき、
中国の知的財産権侵害を理由にした貿易制裁の対象とする
品目の最終案として500億ドル/約5,5兆円相当の
中国製品に制裁関税をかけると発表した。
対象となる中国製品に25%の関税を上乗せする方針
実際に発動すれば、中国は報復関税で対抗する構えで
貿易摩擦の激化は必至だ。
同大統領は「両国の貿易は長年、とても
不公正で、もはや持続可能ではない
制裁は)米国の技術と知的財産が不公正に
移転するのを食い止めるのに欠かせない。
更に、両国の貿易関係にバランスをもたらす
第一歩になるだろう」と表明した。
米通商代表部によると、4月に公表した制裁原案に
沿い、今回は航空宇宙、情報通信、産業ロボット等の
ハイテク製品を主な標的にした。
携帯電話やテレビは含まれず原案の約1300から縮小した
時事などより一部抜粋
対中制裁関税 7月6日から順次発動へ
トランプ米政権が25%の関税を課す中国製品は1102品目、
総額500億ドル(約5兆5300億円)。
7月6日から段階的に実施する。中国は同じ規模の
関税で報復すると表明、米中貿易摩擦は全面戦争が
避けられない状況となった。
米国は、巨額の補助金を使う中国のハイテク産業育成戦略
「中国製造2025」の見直しを求めてきた。
更に中国が報復措置を講じれば、新たな追加関税を
検討すると強調した。
米中は5月半ばの貿易協議で、制裁関税を保留する
「休戦」でいったんは合意していおり発動見送りも
指摘されていたが、トランプ氏は発動を決めた。
yomiuri.coより一部抜粋
よく練られたスケジュール
実は米朝会談の際にトランプ側は6/12にずいぶん
こだわっているなと思っていました
直後に韓国総選挙があり そのためもあるのかな?
と見ていました
改めて考えてみると 一連の北朝鮮との交渉で
世界の耳目を集めてありましたが結果が新味に
欠け内容が乏しくなるのも見越していたでしょう
そこで会談が終わったところでドカン/BOM! と
制裁を破裂させるわけです
しかもWカップ開催に合わせて来ています
一見 関係ないようにも思えますが米国はWカップ
出場を逃している上に 因縁のあるロシアの国名が
連呼されるWカップがおもしろいわけがありません
また中国の方も予選を敗退しているわけで
米中併せて17億の人口からなる経済合戦のほうが
自分も含めて興味のある方も多いと思います
更に米国は中間選挙の真最中であり トランプ側は
支持層へのアピールも兼ねているというわけです
中国も直ちに報復へ
中国商務省は、同規模の追加関税で報復すると表明した。
中国は、米国が3月下旬に実施した鉄鋼とアルミの
輸入制限への報復関税を発動済み。
受身の中国側
今回も中共は直ぐに同額相当の対抗関税をかけると
発表しましたが 基本的に受け身となっています
米朝会談のために わざわざキムジョンウンを
中国軍機で運んでやり 米国の思惑に協力した挙句
その直後に この発表は中共側にもそれなりの
インパクトがあったでしょう
実際 自動車等でも既に相当に譲歩しているので
これ以上の後退は中共指導部が弱腰と内部から
突き上げられることも考えられます
ですが 米国と中国とでは人口以外は経済力も
戦力もまだまだアメリカの方が数段 上でしょう
相手を上回る側は正面から押し寄せればいいんですが
戦力の劣る側は相手の意表を突く作戦 つまり奇策を
使わなくては対抗できないでしょう
奇策を取ることはあるか?
いまのところ 中国側にはそうした動きが感じられません
(インドに接近したあたりでしょうか)
世界的にもEUが一帯一路への批判を強めており
頼みのアフリカ方面も沈下ぎみとなってきています
そうなると軍事的に南シナ海のベトナム方面や
台湾海峡の金門島付近 このあたりでなんらかの
アクションをおこして大陸内のナショナリズムを
喚起する可能性も捨て切れません
Wカップもいいんですが この米中経済バトル
これも目が離せない一戦となるかどうか
今後の両国の指し手が注目されます
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